━― mail magazine from MIDAC ―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ☆  みだコロジー2009            ☆   ☆                           ☆   ☆     〜みんなの環で地球をキレイに〜    ☆                         _____/ ━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━    ◆◇ PRTR制度について ◆◇                        【2009年5月14日発行】    皆さん、こんにちは!    ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか?    私は実家に帰省しのんび〜り過ごしました。    しかし!!ゴールデンウィーク明けでのんびり気分を引きずっては    いられません!    読者の中にはご存知の方も多いのではないかと思いますが、6月末が    提出期限の書類って意外にもたくさんあるのです。    産業廃棄物管理票交付等状況報告書、県外廃棄物搬入実績報告書・・・    その中でも、化学物質の排出量や移動量を届出ることになっている    ことをご存知でしたか?    今回は上記制度、いわゆるPRTR制度についてご紹介します!    ※ 本メールは送信専用のアドレスとなっております。       ご意見、ご感想などは melmag@midac.jp にお送りください。 ===================================    <CONTENTS>    【T.PRTR制度とは】    【U.PRTR制度の目的】    【V.PRTR届出の手引き】    【W.まとめ】    【◇◆PRTR制度改正概要◆◇】 ===================================    【T.PRTR制度とは】     PRTR制度※1とは、有害性のある多種多様な化学物質の情報を     集計・公表するしくみのことです。     集計・公表する化学物質の情報のポイントは下記3点です。     ◆発生源     ◆排出量(どれくらい環境中に排出されたか)     ◆移動量(どれくらい廃棄物に含まれて事業所の外に運び出されたか)     対象となる事業者は毎年4月1日〜6月30日までの間に対象の化学物質     に関する上記の情報を各都道府県の所定の窓口に届出をしなくては     なりません。     では、なぜ届出なければならないのでしょう?     PTTR制度の目的について次の章で見てみましょう。     ※1 Pollutant Release and Transfer Register:       化学物質排出移動量届出制度 ***********************************    【U.PRTR制度の目的】     PRTR制度の目的は、一言でいうと、人体に影響を及ぼす可能性、     いわゆる『環境リスク』を低減することです。     PRTRが制定される以前は、下記のような環境に関する2つの課題     がありました。                  @様々な化学物質の使用増加による環境リスク増大の懸念      化学物質を原材料にした製品の需要は年々増えています。      それに伴い、製品の生産・廃棄過程で環境中(河川、下水道、      土壌、大気など)に排出される化学物質が増え、環境汚染等の      環境リスクが増大することが懸念されていました。     A環境リスクの全体像の把握が困難であること      @のような状況に対して、環境汚染を防ぐために河川、下水道、      土壌、大気、廃棄物など排出先別に法律が制定されています。     *◇*◆例えば◆*◇*====================================      河川等に排水を放流する際は、水質汚濁防止法※2の規制に      基づいて排水中に含まれる化学物質をモニタリングすること      になっています。また一方で、廃棄物処理法の規制に基づいて、      廃棄物の処理を委託する際はその廃棄物の性状を分析し、      情報を提供することが義務付けられています。     ==================================================◆*◇*      しかし、これらの法規制だけでは、例示したような排水のモニ      タリング情報や廃棄物の性状に関する情報が存在するのにも      かかわらず、事業者全体、また日本の産業全体としてどれだけ      化学物質が排出されているか包括的に把握することができませ      んでした。     そこで、化学物質の環境中への排出情報を全体として捉えるために、 PRTR制度が制定されました。     環境中への化学物質を全体として把握することで、有害性のある 化学物質がどの発生源から、どれくらい発生されたかが明確になり、 『環境リスク』をできるだけ回避するための措置を講じることがで きるのです。     さて、ここまでPRTR制度の必要性について見てきましたが     ご理解いただけたでしょうか。     では、実際にPRTR制度の届出をするにはどうすればよいのか、     次の章で見てみましょう。 ※2 水質汚濁防止法     公共用水域の水質汚濁の防止に関する法律 ***********************************     【V.PRTR届出の手引き】     PRTR制度の届出方法を簡単に紹介します。        @PRTR法の届出の対象になるかどうか以下の3項目にて確認      しましょう。           (ア)対象業種   24業種※3のうちに入るか     (イ)従業員数   事業者全体で従業員が21人以上か     (ウ)事業所の要件 対象化学物質の年間取り扱い量が一定量以上か               特定要件施設の設置があるか      http://www.env.go.jp/chemi/prtr/notification/target.html      詳細は上記リンク先をご覧ください。     A届出方法は以下の3つです。     (ア)電子届出     (イ)磁気ディスクによる届出     (ウ)書面による届出     B届出窓口      事業所が所在する都道府県等へ提出します。      例えば、静岡県では政令指定都市の静岡市、浜松市、その他の市町村で      届出先が異なります。      浜松市はこちらへ↓↓      浜松市環境保全課      〒432-8550      静岡県浜松市中区鴨江二丁目11番2号      電話:053-453-6170      届出書に記載する宛先:浜松市長     (都道府県知事等が宛先となります。      浜松市は政令指定都市のため浜松市長とします。)      詳細に関しては下記をご参照ください。      http://www.prtr.nite.go.jp/prtr/writemeth/wrmethd.pdf     (PRTR届出の手引き〜届出書の作成・提出の方法について〜)      ※3 PRTR法施行令は昨年11月に改正が閣議決定され、対象業種は         23業種から24業種に変更しました。詳細は巻末をご覧ください。 ***********************************  【W.まとめ】      昨年、PRTR制度は改正され、対象の化学物質や対象業種が追加     されるなど規制強化が図られています。     このような規制強化により、環境リスクの低減は今後ますます     図られていくでしょう。しかし、規制を強化するだけでは環境リスク     の低減は達成できません。     なぜなら、事業者、行政、市民がそれぞれの立場から協力して環境     リスクの低減に貢献することが必要だからです。     そのために事業者にできることは行政、市民とのコミュニケーション     の体制を構築していくことではないでしょうか。     事業者が届出した情報を行政、市民で共有し、その情報に対する     リスクの評価を行い環境リスクの低減に向けてコミュニケーションを     図っていくことが重要だと考えられます。          法改正も進みますが、今後、事業者の立場からも環境リスクの低減に     向けて努力しなければいけませんね。 ***********************************  ==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*              ◇◆PRTR制度改正概要◆◇     PRTR制度の改正内容は次の2点です。     @化学物質の対象物質が435物質から562物質に     具体的な対象物質に関してはこちらをご覧ください。     http://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/law/prtr/seirei3.html     A対象業種に医療業が追加     23業種だった対象業種が医療業を含めた24業種となりました。     対象業種に関してはこちらをご覧ください。     http://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/law/prtr/pdf/gyousyu_kubun.pdf     改正に伴う化学物質の排出量、移動量の把握は平成22年度からと     なります。    (平成22年度の把握分は平成23年4月1日〜6月30日に届出します。)     届出の担当者の皆様は上記事項をしっかり捉えて、     届出に漏れがないように気をつけましょう!     ==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*==*     ■□編集後記■□    最近では有害な化学物質が食品中に混入してしまう事件もありましたね。    私は食品や製品を購入するとき、製造ラベルをじっくり見るようになり    ました。化学調味料は入っているか?製造国はどこか?    ついつい気になってしまいます。    こういった事件や事故があると安全や衛生に関する意識が高まります。    環境や安全・衛生に関連する法規制は今後ますます強化されていきそう    ですね。規制強化に伴って企業も社内の管理体制の強化を図っていかな    ければなりません。    私たちミダックグループも企業の社会的責任を果たすために、今後も    より一層の努力をしてまいります。 ▼参考資料▼ 『PRTRインフォメーション広場』環境省   http://www.env.go.jp/chemi/prtr/risk0.html    『化学物質排出把握管理促進法』経済産業省     http://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/law/    次回は5月28日発行予定、プチみだコロジー『チームマイナス6%』についてです。           ♪♪ お楽しみに ♪♪ .:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:**:.。.:* ―━― mail magazine from MIDAC ―━―━―━―━―━―━―━―━―━―  ┏━━━━━━━━━━━━━○     プチ☆みだコロジー  ☆━━━━━━━━━━━━━┛ ━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━    ◆◇ チーム・マイナス6% ◆◇                        【2009年5月28日発行】    コロ君「・・・カリカリ・・・カリカリ」    みだ子「コロ君。        何をそんなに一生懸命書いてるの?」    コロ君「やぁ、みだ子。        最近環境家計簿をつけ始めたんだよ」    みだ子「へぇ〜。        それは良い事だね。        でも、どうして急にそんなことを始めたの?」    コロ君「最近部屋の電気を消し忘れて外出したり、水を出しっぱなしに        してることが多かったから、身の回りの無駄を少なくするため        に環境家計簿を付け始めたんだよ。        環境家計簿をつけると共益費だけじゃなくてCO2の排出量も        分かるから勉強になるよ」    みだ子「実は私もチーム・マイナス6%に登録していて、身の回りの無        駄を無くす努力をしてるんだ♪」    ころ君「チーム・マイナス6%?        そう言えば、最近テレビのCMでよく聞くきがするよ。        ねぇ、みだ子。        僕は、チーム・マイナス6%がどんなものかよく知らないから        チーム・マイナス6%がどんなものなのか教えてよ」    みだ子「分かったよ。        それでは、チーム・マイナス6%がどのようなものなのか紹介        しましょう」    ※ 本メールは送信専用のアドレスとなっております。       ご意見、ご感想などは melmag@midac.jp にお送りください。    ※ 2008年の10月号のプチ☆みだコロジーで環境家計簿について      紹介していますので、興味がある方はこちらも合わせてご覧下さい。      http://www.midac.co.jp/jp/mllist/backno/200810.txt ===================================    <CONTENTS>    【T.チーム・マイナス6%とは?】    【U.取り組みの事例と効果】    【V.広がるチーム・マイナス6%】    ■□編集後記■□ ===================================    【T.】チーム・マイナス6%とは?    (1)チーム・マイナス6%の概要    チーム・マイナス6%とは、温室効果ガス削減に向けて環境省が開始し    た登録制の国民運動の愛称です。    チーム・マイナス6%には、日本国民なら誰でも公式サイトから登録で    き、チーム員になるとチームパスが発行されます。また、個人だけでな    く企業やNPOなどの法人も参加できます。    (2)導入までの経緯    1997年に京都で開催された「気候変動枠組条約第3回締結国会議」    で採用された京都議定書では、先進国などに2008年から2012    年の間にCO2などの温室効果ガスを1990年比で一定数量削減する    ことを義務づけられました。    日本には、6%の削減が義務づけられ、京都議定書発効を受けて、その    実現に向けた取り組みが産業界など官民あげて行われています。    そこで考えられた取り組みの1つがチーム・マイナス6%なのです。    とはいえ、チーム・マイナス6%とはどのようなことをすることで温室    効果ガスの削減を目指しているのでしょうか。    そこで、チーム・マイナス6%の取り組みとその効果を次章で紹介しま    す。 ***********************************    【U.】取り組みの事例と効果    チーム・マイナス6%の活動には費用の負担や義務はありませんが、    6つの重点行動を呼びかけています。    その6つの重点行動がどのようなもので、どのような効果があるのかを    以下で紹介します。    ※ チーム・マイナス6%運営事務局より        重点行動         一世帯当りのCO2削減効果    @ 空調の温度調節を減らす     32.5 (kg/年)    A 蛇口はこまめにしめる      69 (kg/年)    B エコ製品を選んで購入する    買い換えた製品により変化    C 車のアイドリングをなくす    38.6 (kg/年)    D 買い物ごみを減らす       58.3  (kg/年)    E 電気の使用量を減らす      60.1 (kg/年)    上記の6つが重点項目です。    チーム・マイナス6%に参加する場合、このすべてを行わなければなら    ないわけではありません。    例えば、空調の温度設定の取り組みのみでもチーム・マイナス6%に登    録することは可能です。    近年では、多くの企業が空調温度を夏場は28℃・冬場は20℃に設定    することを宣言しています。    では、皆さんのオフィスの冷房温度を28℃にした場合、どれほどの効    果があるのでしょうか。    すべてのオフィスが冷房の温度を28℃に設定した場合のひと夏で約160万    〜290万tのCO2削減ができます。    これは、チーム・マイナス6%の達成に向けて約0.1〜0.2%に相当します。    ※ ここで言う削減量は、省エネルギーセンターの調査による平均冷      暖房設定温度(26.2℃)を基準にして算出したものです。    本章でチーム・マイナス6%の取り組みを紹介しましたが、これらの取    り組みに興味を持っている人たちは決して少なくはありません。    それでは、チーム・マイナス6%がどれほど浸透してきているのかを次    章で紹介します。 ***********************************    【V.】広がるチーム・マイナス6%    チーム・マイナス6%への登録者は年々増加しています。    下記のデータは、2006年1月と2008年10月のチーム・マイナ    ス6%に登録されている人・団体の総数です。    2006年のデータは、チーム・マイナス6%の取り組みを始めた2006年    1月の数値を使用しています。                 個人    法人・団体    2006年 1月 (約)   178,000人  5,500団体    2008年 10月 (約) 2,571,000人  25,500団体    ご覧の通り、スタート時から2年間で個人では約14倍、法人・団体で    は約5倍に参加者が増加しました。    ここまで参加者が増加したしたのは、行政・民間による努力のたまもの    です。    行政・民間がそれぞれが温室効果ガスの削減に向けて様々な取り組みを    行いました。    その例として、エコ・アクション・ポイントという制度を紹介します。    エコ・アクション・ポイントとは、温暖化対策型商品の購入やサービス    の利用、あるいは省エネに繋がる行動に対して付与されるポイントのこ    とです。    付与されたポイントを様々な商品やサービスと交換できる仕組みとなっ    ています。    エコ・アクション・ポイントの導入により、それまで伸び悩んでいた    「家庭部門」のCO2の削減量が増加しました。    その要因として、ポイント制度により、一般ユーザーには商品・サービ    スの購入、企業には、新規顧客の販売促進・宣伝効果などの利害が一致    したことにあります。    この制度より、環境に向けた取り組みに興味はあるが行動に移せない人    たちを行動に移させるきっかけになったのです。    環境への取り組みに興味はあるけど、何をしていいのか分からないと悩    んでいる方がいたら、環境に良い取り組みが行える上に経済的なコスト    削減もできるチーム・マイナス6%に参加してみてはどうですか。 ***********************************    ■□編集後記■□    みだ子「チーム・マイナス6%がどのようなものなのか、理解できたか        な」    コロ君「チーム・マイナス6%の取り組みは、僕たちの生活の中に無駄        がないかを見直すだけでも十分に効果がありそうだね」        家に帰ったら自分の部屋のエアコンの設定温度は何度になって        るか見てみるよ」    みだ子「それがいいよ。        皆さんもほんの少し、自分の生活に無駄がないかを気にかけて        みてはどうでしょうか。        あなたの行動が地球を救うかもしれませんよ」    ●○ 家電製品の買い替えを考えている方に朗報です!! ○●    今月の15日より、対象のグリーン家電製品を購入された方に、商品・    サービスと交換可能な「エコポイント」が環境省・経済産業省より付与    される制度が開始されましたね。    星印が4つ以上の「統一省エネラベル」がついた地上デジタル放送対応    テルビ・エアコン・冷蔵庫などが対象となっています。    テレビなどの買い替えを考えている方は、商品についたラベルに注意し    て商品を見てみましょう。    「エコポイント」については、環境省・経済産業省のホームページにも    紹介されていますので一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。    産業省ホームページ  :http://www.env.go.jp/    経済産業省ホームページ:http://www.meti.go.jp/    ●○           以上             ○●    ※※※ 参考文献 ※※※    「チーム・マイナス6%詳細解説」    http://eco.goo.ne.jp/word/issue/S00166_kaisetsu.html    「チーム・マイナス6%運営事務局」    http://www.team-6.jp/    「チーム・マイナス6%とは? Wikipedia」    http://wpedia.goo.ne.jp/wiki/%E3%83%81%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%82%B96%25/?from=websearch    「環境省 エコ・アクション・ポイント公式サイト」    http://www.eco-action-point.go.jp/    次回は6月11日発行予定、みだコロジー    「産業廃棄物の県外搬入と事前協議手続き」についてです。           ♪♪ お楽しみに ♪♪ .:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:**:.。.:*   ◆このメールマガジンの解除・配信先変更は、こちらまでお願いします。    ご意見、ご質問もお待ちしております!    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