━― mail magazine from MIDAC ―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ☆  みだコロジー2010            ☆   ☆                         ☆   ☆     〜みんなの環で地球をキレイに〜 ☆                       _____/ ━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━―━ ◆◇ 水処理について ◆◇                        【2010年3月11日発行】    読者の皆さん、こんにちは!    3月に入り冬の厳しさも和らいできました。    天気の良い日はポカポカ陽気で、気持ち良いです。    暖かくなると、動けば汗をかき、水分を摂る量も増えてきますね。    何気なく水を飲んだり、洗い物で使ったりしている水も、    市や処理業者が行っている「水処理」という    水をきれいにする作業があるので、    皆さんが安心して水を使えるのです。        また、水処理と言いましても、海水を淡水化するための水処理や    液晶・半導体を洗浄をするための水処理等、用途に合わせて    幅広い水処理の技術があります。    弊社は皆様もご存知の通り産業廃棄物(産廃)を取り扱って    おりますので、産廃関連の水処理に特化しています。    産廃の業界にとって、処理施設はとても重要な役割を担っており、    焼却、埋立の各施設とともに主要なものになっています。    今回の3月号では、水処理の必要性や価格設定の秘密等、排出事業者    様も疑問に思われているであろう部分について説明していきます!        ※ 本メールは送信専用のアドレスとなっております。      ご意見、ご感想などは melmag@midac.jp にお送りください。 ===================================    <CONTENTS>    【T.水処理の必要性】    【U.廃液の処理】    【V.処理価格が異なる訳@】    【W.処理価格が異なる訳A】    【X.まとめ】 ===================================    【T.水処理の必要性】     まず、産廃の業界で水処理とは、【廃酸】【廃アルカリ】     【廃油】の中間処理という位置づけになります。     上記の3品目は、中間処理を必ず行わなければいけないものです。     なぜその必要性があるのか、以下で説明します。         ■河川等の水質汚染を防止するため          そもそも水処理というのは、放流可能なレベルの水と廃液内に含まれ     ている環境汚染の可能性がある物質とを分離する作業です。        「放流可能なレベルの水」というのは、環境基準を達成できている     処理水を指し、「環境汚染の可能性がある物質」については、     処理後に発生する汚泥となります。     放流水に関しては、きちんと有害物を除去していないと水質     汚染に繋がってしまいます。     それを防ぐためにも、水処理は必ず必要な作業工程なのです。     なお、汚泥に関しては焼却や埋立処分を行い環境汚染の無いように     確実に処理を行わなければいけません。     汚泥の処理については、2007年4月発行の「汚泥の処理フロー」     をご参照ください。     http://www.midac.co.jp/jp/mllist/backno/200704.txt     ちなみに、【廃酸】【廃アルカリ】【廃油】の直接埋立は禁止     されています。 ***********************************        【U.廃液の処理】     廃液の水処理ってどういうものなのでしょうか。 水処理には、微生物によって、廃液中の有機物を分解させる     「生物的処理方法」と、     薬品を使用して、無機物を処理する     「化学的処理方法」といったものがあります。     弊社ではこの二つの処理方法を組み合わせて処理を行っています。     また、廃液の種類・特性によって処理方法は異なります。     油分の多いもの、強い酸性のもの、重金属類が含有しているもの等、     排出工程によって多様な廃棄物が存在しています。また、濃度も毎回     異なりますし、性状も若干異なる場合もあります。     それ故に、廃棄物の処理において、これが万能!なんて処理方法は     残念ながらありません。     長年のノウハウと実績を基に、最も効果的な処理方法で適正処理を     行います。     処理方法については、2008年03月 水処理フローをご参照ください。     http://www.midac.co.jp/jp/mllist/backno/200803.txt     ***********************************     【V.処理価格が異なる訳@】          【U.廃液の処理】で見たように、廃棄物には     たくさんの種類があるため、処理方法もいろいろな種類があります。     適正処理はもちろんですが、弊社では様々な処理方法を     組み合わせて薬品の使用量をなるべく減らしたり、     作業に無駄がなくなるよう、処理を行っております。           しかし、中には処理が困難で、薬品の使用量も増えてしまい、     作業手順が多くなってしまう廃棄物もあります。     そういった廃棄物は通常よりも、     やはり処理価格は高くなってしまいます。     例を挙げると、「重金属を多量に含む廃液」があります。     重金属の処理は、廃液に溶解している状態の重金属を析出し、     汚泥として沈澱させ、廃液から重金属を取り除きます。           つまり「重金属を多量に含む廃液」は、重金属を沈殿させるための     薬品も、重金属が多くなる分必要になってしまいます。     さらに、重金属が多いということは、処理したことで発生する汚泥     もまた増えてしまいます。この汚泥は、中間処理をしたり、     最終処分をしなければならないので、汚泥の量が多い分、     中間処理または、最終処分の手間が増えてしまうのです。     このように、「重金属を多量に含む廃液」は必要な薬品費、     汚泥の処理・処分費の点で処理価格が高くなってしまうのです。               ***********************************    【W.処理価格が異なる訳A】          上記のように重金属が多いと、処理価格が高くなってしまいますが、     重金属の種類によっても処理価格が異なる場合があります。          例えば「六価クロムを含む廃液」は他の重金属を含む廃液と     比較すると、処理価格が高くなってしまいます。     六価クロムは有害物質で、他の重金属と比較しても     水に溶けやすく、pHを調整しても固形物にならず、     汚泥として分離できない重金属です。     そこで、この六価クロムを処理するためには     通常の処理にかかる薬品の他に、還元剤が必要になり、     処理工程も増えてしまいます。      従って、薬品費・作業費が増加し、処理価格が高くなって     しまうのです。     今回挙げた2つの例以外にも、処理費の高くなる要因は様々です。     ご不明な点がございましたら、お気軽にお電話ください。     ***********************************    【X.まとめ】         今回の課題であった、水処理についての疑問点等     は払拭できましたでしょうか?     処理価格の変動については、V章、W章で説明したとおりですが、     六価クロムが入っているからと言って、一律に処理価格が高くなる     のではなく、その濃度によって処理価格は変わってきます。     事前の分析だったり、サンプリングというのが     重要になってくるのです。    ***********************************    ■□編集後記■□    今回のみだコロジーはいかがでしたか?    ちょっと専門的な分野だったと思いますが、知っていて損はないと思い ます。    私は今、水処理の現場で働いているのですが、いろんな廃液が入って、    毎日勉強になっています。    覚えることが多く、水処理は焼却・埋立と並んで「三種の神器」    の1つと呼べるのではないでしょうか(笑)            次回のみだコロジーは4月14日発行予定、    テーマは        『焼却について』 です。              ♪♪ お楽しみに ♪♪ .:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:**:.。.:*   ◆このメールマガジンの解除・配信先変更は、こちらまでお願いします。    ご意見、ご質問もお待ちしております!    (メールマガジン送信元アドレスには返信しないで下さい。)   ⇒ melmag@midac.jp   ◆バックナンバーはこちらからご覧ください。     ⇒ http://www.midac.co.jp/jp/mllist/ .:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:*:*:.。.:**:.。.:**:.。.:*    <みだコロジー2010>     発行日:毎月第2木曜日     発行元:株式会社ミダック    株式会社ミダック    静岡県浜松市東区有玉南町2163番地    TEL: 053-471-9361 FAX: 053-471-9373    URL: http://www.midac.co.jp/    ミダックグループは、水と大地と空気そして人、すべてが共に栄える    かけがえのない地球を次の世代に美しく渡すために、その前線を担う    環境創造集団としての社会的責任を自覚して、地球にやさしい廃棄物    処理を追求してまいります。   ※掲載された記事・情報を許可なく転載することは固く禁じますが、    メールを職場の同僚やご友人に転送していただくことは大歓迎です♪ ―――― Copyright(C)2006-2010 MIDAC CO.,LTD. All Right Reserved.――