「業界屈指の総合廃棄物処理企業」に進化することで
快適な暮らしを支えるエッセンシャルワーカーとしての
使命を着実に果たしてまいります。
株主の皆様には、平素より格別のご高配を賜り、心より感謝申し上げます。ミダックグループは、「収集運搬」「中間処理」「最終処分」の廃棄物一貫処理体制のもと、廃棄物の適正処理に努めております。
2023年度は、ミダックグループ10年ビジョン『Challenge 80th』の実現に向けた第1次中期経営計画のもと、既存事業の収益力強化を進めるとともに、成長基盤の強化を加速するための積極的なM&A投資を推進してまいりました。業績につきましては、廃棄物処理の底堅い需要が継続したことに加え、連結子会社化した遠州砕石株式会社及び株式会社フレンドサニタリーの個別業績が連結業績に反映されたことにより、売上高と各利益は過去最高を更新いたしました。
当社グループは、10年ビジョンに掲げた「業界屈指の総合廃棄物処理企業」へと進化していくことで、人々の暮らしに欠かせないエッセンシャルワーカーとしての使命を着実に果たしてまいります。
- ミダックグループの中長期的な経営についてお聞かせください。
- 第1次中期経営計画の最終年度(2027年3月期)にオーガニックグロースのみで売上高100億円、経常利益50億円を目指しております。2年目を終えた現時点の進捗は概ね計画通りですが、本計画の達成には管理型最終処分場「奥山の杜クリーンセンター」における廃棄物受託量の確保が必要不可欠です。引き続き最終処分場の受託量拡大に注力し、第1次中期経営計画の着実な達成に向けて邁進してまいります。さらに、「Challenge 80th」の最終年度(2032年3月期)には、M&Aを含むチャレンジ目標として売上高400億円、経常利益120億円を掲げております。こちらに対しては、昨年度は2件のM&Aを成立させ、事業エリアの拡大と成長基盤の拡充を進めました。
- 2023年度(2024年3月期)はいかがでしたか?
- 既存事業の収益力強化として、管理型最終処分場「奥山の杜クリーンセンター」における廃棄物受託量の確保に努め、受託量は順調に推移しました。また、同地域内にある管理型最終処分場「遠州クリーンセンター」及び安定型最終処分場「浜名湖クリーンセンター」の受託量も概ね計画通りに推移しました。原材料等の高騰に伴う処理費用の上昇に対しては価格転嫁にご理解をいただくことで収益力を維持・強化してまいりました。成長基盤を強化する積極的なM&A投資として、遠州砕石株式会社(砕石製造業)、株式会社フレンドサニタリー(し尿収集運搬業、一般廃棄物収集運搬業)の全株式を取得し子会社化しました。2社が当社グループに加わることで、当社グループの事業エリアが拡大し、収益力の向上が期待できます。
- 資本コストや株価を意識した経営の実現についてお聞かせください。
- 当社グループは、自己資本利益率(以下、ROE)を経営上の重要指標と位置づけ、成長投資は統合後の業績指標を考慮した最適投資を進めてまいりました。当社グループの株主資本コストは約9%で、ROEは過去5年間継続的に株主資本コストを超えて推移し、目標とする15%の水準を維持しております。また、同時期における株価純資産倍率(以下、PBR)も2倍以上で推移しております。今後のPBR向上には、資本の効率的な活用で各事業の成長性を高め、株主との対話を通じて当社への理解促進に努めます。ROEも引き続き経営上の重要指標と位置づけてまいりますが、長期的な成長を見据えた新規廃棄物処理施設の設置計画もあり、装置産業としての継続的な内部留保も確保してまいります。今後も、第1次中期経営計画の着実な達成、継続的な株主還元の実施、積極的なIR活動の実施で収益力を高め、ROEが株主資本コストを継続的に上回ることを目指してまいります。
- 持続可能な社会の実現に向けてどのように取り組んでいますか?
- 2023年度は、当社取締役や主要幹部、関係会社の代表取締役等にて構成されるサステナビリティ推進委員会にて、「サステナビリティ基本方針」を制定するとともに、各種方針の整備を進めてまいりました。各社員のSDGs活動への意識向上を目的とした当社グループ独自の「MSLP制度」は、会社で定めた環境・社会に貢献する活動を生活の中で実施して報告することでポイントが付与され、獲得ポイントに応じて各社員に還元金が支給される制度です。昨年度の総獲得ポイントは非常に高い水準で、社員のSDGs活動への意識が年々高まっていると感じております。社会貢献活動としては、NPO法人サステナブルネット様への定期的なフードシェアによる寄付に加え、子ども食堂の新展開に向けたキッチンカーの購入支援をしました。また、地域の方々への感謝を伝え交流を深める「ミダック祭」を、コロナ禍による延期から4年ぶりに開催しました。今後も社会貢献活動を積極的に推進し、地域との交流を通じて信頼関係構築に努めてまいります。
- ステークホルダーの皆様へメッセージをお願いします。
- 当社グループは、環境や価値観の変化に適応できる持続可能なビジネスモデルを今後も追求し続けます。長期ビジョン及び中期経営計画の実践で企業価値を向上させ、人々の暮らしに欠かせないエッセンシャルワーカーとしての使命を果たしてまいります。かけがえのない地球を次世代に渡すため、未来に続く廃棄物処理という私たちに課せられた責任を果たし続けるために、なお一層のご支援・ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。
株式会社ミダックホールディングス
代表取締役社長