MIDAC
GROUP

サステナビリティ
環境 Environment

2050年のカーボンニュートラル社会実現を目指し、
ミダックグループでは次のCCUSに関する取り組みを行っています。

  • Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage:二酸化炭素の分離・回収・貯留・利用技術

処分場CCS

廃棄物焼却施設等から排出されるCO2を、焼却施設等から生じるばいじん等や、ばいじん等より製造する機能性覆土等に固定し、管理型最終処分場に貯留する技術開発を進めています。
当技術は、2017年より継続して行っているミダックと早稲田大学との共同研究の成果で、これまでにばいじん等へのCO2固定化メカニズムの解明、高効率でのCO2固定化プロセスの開発、最終処分場を活用した潜在的なCO2固定能力の定量評価を行ってまいりました。

その結果、特定の廃棄物にはCO2固定化性能があるということが明らかとなり、1グラムあたり最大0.14グラムのCO2を固定化できるということが分かりました。これは当社管理型最終処分場・奥山の杜クリーンセンターのケースでは、同面積の森林が吸収するCO2量の983年分に匹敵します。
この研究が進めば、管理型最終処分場が単なる廃棄物処分場という役割だけでなく、CO2を固定化するカーボンキャプチャー施設という新たな価値を見出すことができる可能性があります。

処分場CCSイメージ図
処分場CCSイメージ図

Youtubeでもご紹介しています

藻類培養CCU

2023年4月、ミダックは焼却炉等の排ガスから分離回収したCO2を微細藻類の培養に用いて固定化させ、藻類が生成する有用物質を効率的で安定的に生産するための研究を開始しました。それに伴い、ミダック富士宮事業所内には、藻類専用研究所である「MiMiCCU Lab.(ミミックラボ)」が創設されました。
本研究は株式会社アルヌール様との共同研究で、微細藻類培養を通じた焼却由来のCO2の有効活用、脱炭素技術開発および希少有用成分の用途、市場開拓を目指しています。
藻類培養は工場等の排ガスから分離回収されたCO2固定化方法の1つとして注目されています。また、MiMiCCU Lab.では、抗ガン性や抗肥満などで高い効用が期待されている“フコキサンチン”という人工合成困難な物質に着目し、この物質を生成する微細藻類の培養技術等について研究を進めてまいります。

  • MiMiCCU Lab. =Midac Microalgae CCU Laboratory:ミダック微細藻類CCU研究室
焼却炉CCUイメージ図
焼却炉CCUイメージ図

MiMiCCU Lab.(ミミックラボ)
MiMiCCU Lab.(ミミックラボ)

マテリアルバランス

事業活動に伴い発生する環境負荷の全体像を把握・分析し、低減化に努めています。

事業活動に伴い発生する環境負荷の全体像

焼却施設での発電量

環境負荷低減策の一つとして、廃棄物の焼却時に発生する熱を可能な限り利用し、
省エネルギー処理を実施しています。

熱利用設備・熱利用方法
発電量の推移

温室効果ガス排出量

廃棄物の収集運搬や処分には多くのエネルギーを消費していることを認識し、事業活動のなかでの環境負荷低減に取り組んでいます。

温室効果ガス排出量のグラフ

気候変動への対応(TCFD提言に基づく開示)

当社グループは、TCFD提言への賛同に基づき、気候変動が事業に与えるリスクや機会の分析を行い、情報開示を進めてまいります。

事業所の高圧電力をCO2ゼロ電力へ

当社は2021年10月より、当社内の事業所で使用するすべての高圧電力を、CO2ゼロ電力へと切り替えています。CO2ゼロ電力とは、発電時に排出されるCO2を実質ゼロにする電力で、再生可能エネルギーで発電した電力の使用や非化石証書の購入により、CO2排出量実質ゼロを実現しています。

2022年度は約5,000MWhのCO2をゼロ電力とし、およそ2,200tのCO2を削減することができました。

  • 排出係数はR5提出用電気事業者別排出係数のうち、代替値である0.000441t-CO2/kWhを使用。
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